銀次と宴を |
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三通目の今回は 『 重くなってしまったペットロス 』 についてのお話をします。
一通目と二通目でお話してきたようにペットロスはペットを飼っているすべての人が体験することで 異常な事でも病気でもないので過剰な不安や心配はいりませんが、時にごくわずかなケースですが悲しい気持ちを何らかの理由で抑えこんでしまったり、悲しい気持ちをうまく解放する事ができずに症状が重くなってしまい 『 ペットロス症候群 』 『 ペットロス障害 』 と呼ばれる心の病気に発展してしまう人がいます。 重いペットロスの原因 ★心の準備ができなかった事故死などの突然死 ★十分な看護ができなかった、納得のいく治療を受けさせてあげられなかったなどの強い後悔 ★初めてのペットの死を迎えた人や今まで肉親等の死別体験がない人 ★ペットへの過剰な溺愛や強い依存 他にもペットとの関わり方や環境で人それぞれ抱えるものが影響します。 ペットロスが重くなってしまう人の性格傾向 ★真面目で几帳面 ★責任感が強い ★理想が高い ★他人にとても気をつかう ★熱中しやすい ★うつ病などの精神障害の既往歴のある人や現在通院中の人 ・・・自分で言うのもなんですが、母ちゃんはほとんど当てはまります。 (のつもりです) きっとたくさんの人が当てはまることと思いますが、あくまでカウンセリングでのデータですので これを見て新たに不安を感じる必要はないです。 逆に思えば 『 だれでも重くなってしまう可能性がある 』 くらいの認識でいいと思います。 カウンセラーや専門家への相談が必要なケース ★ペットの死後から食欲不振や過食が続き体重の極端な増減が見られる ( +-3キロ以上 ) ★不眠などの睡眠障害が続く ★2ヶ月経っても死直後と変わらない悲嘆、もしくはかえってひどくなっている ★『 死にたい 』 と言ったり考えたりする ★自分の体を傷つける ★『 自分のせいで死んでしまった 』 など非常に強い罪悪感に苦しむ ★引きこもりの状態が続く ★ペットの幻覚を継続的に見る ★悪夢やフラッシュバックにひどく苦しめられる ★( 子供の場合 ) 死別後1ヶ月以上経っても夜泣きが続いたり、暗闇などに強い恐怖を感じる 幼い子供には死を説明しづらく、つい 『 眠ってしまったんだよ 』 とやわらかな言葉で説明してしまいがちですが、自分も眠ると両親に逢えなくなってしまうと眠る事を恐れたり、眠る=暗闇=死 のイメージから暗闇に極端な恐怖を感じてしまった子供のケースは少なくないそうです。 いろいろな事に疑問を持ち始める年頃の子どもには、ファンタジックな表現よりも子供がわかる言葉で死を説明してあげると不必要な不安を与えません。 子供なりにきちんとお別れすることは のちにペットを迎えたときにも必ず良い影響があると思いますし、生と死を学び命の大切さを知る出来事になります。 ここではとても心配されるケースをあげましたが、ペットロスカウンセラーをはじめ 最近ではペットロスに関心をもってくださる心療内科医や臨床心理士の方たちが多く門を開いてくれています。 『 心療内科 』 というと抵抗を感じる方もいると思いますが、諸外国ではカウンセリングは日常的なことと受け入れられています。 重度でなくても 『 気持ちを吐きだす場 』 として尋ねてみてもよいと思います。 重いペットロスのお話とはまた少し違うのですが、命日反応と呼ばれる状態もあります。 ずいぶん時間が経って普段は元気に過ごしている人でも 亡くなったコの命日や誕生日、記念日などに再び気持ちが落ち込むことがあります。 一度深く落ち込み 気持ちの整理もついてペットロスの症状が和らいできた人でも また深く落ち込んでしまったり、回復したりと繰り返しながら立ち直っていくケースもあります。 これらは重い状態とは違ってそれぞれの立ち直りのペースなので心配はいりませんが、周囲は 『 もう大丈夫だと思ってたのに 』 というような言葉はかけないで その人のペースだと理解して見守ってください。 次回 四通目では 『 ペットの最期について考えてみる 』 のお話をします。 飼い主が決定しなければならない安楽死や尊厳死のお話、お別れの仕方 ( 弔い方 ) など 『 その時 』 にパニック状態で初めて考えるのではなく なんとなくのイメージでも持っておくことが大切です。 のんびり更新ですが もうしばらくお付き合いください。 マジメな記事を黙々と書いてる間、銀次はずっとヒザの上。 3時間、10キロがずっとヒザの上。 江戸時代の拷問状態、わかる方 わんクリックどんぞ にほんブログ村 寝るコは重い
by ginjitoutage
| 2012-05-29 16:57
| ペットロスのお話
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Comments(7)
はじめまして。
ブログ村で拝見し、興味深いタイトルと思いお邪魔させていただきました。 私も先代犬を亡くしたとき、重症のペットロスに陥りました。 一通目から読ませていただきましたが、当時知っていれば違う受け取り方ができたのだろうかと考えさせられました。 必要以上に先を思い悩むのも考え物ですが、最低限の覚悟って必要ですよね。 覚悟もなく、最期を看取ることができなかった先代との別れの涙は、今思うとただのわがままの涙だったと反省することしきりです。 私も今ボストンテリアの男の子と暮らしています。 やはり考えます。この子が旅立つときはって。 でもあの頃よりは犬との向き合い方も違うし、ボストンってとても前向きで明るくて楽しい犬ですよね。 ボールを渡さないぞ!ってお顔の銀次ちゃん、とても可愛いくて、思わずニヤッとしちゃいます。 銀次ちゃんも明るくて楽しい子なんでしょうね。 それを考えると、最期がたとえどんな状況であれ、できるだけ明るく、さよならじゃなく、『逝ってらっしゃい!また会おうぜ!」と送り出そうと今は思っています。 素敵な記事を読ませていただいてありがとうございました。
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おひさしでーす
とっても興味深いお話ありがとうございます。 ペットロスではありませんが 叔父が死んで その死を次男にごまかさずに説明したこと 今回のお話と通じるところがありました^^ 自分自身もいつどうなるかわかりませんが クロエや銀ちゃんも寿命を全うし 出会えてよかったと思える犬生を送ってほしいですね
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銀次の母ちゃん
at 2012-06-05 09:34
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IGGYママさんへ♪
はじめまして♪♪ 見てくれてありがとです☆ 重いペットロスの経験をお持ちなんですね。 当然の悲しみだってわかってはいても押し潰されそうなほど苦しかったことでしょうね☆ あんなに苦しかったのに、また動物との暮らしを選んでしまう。 母ちゃんも同じです。 お別れのつらさは変わるものではないけど きっとこの先何度も迎えるのであれば少しでも穏やかな気持ちで見送ってあげたいですよね☆ ボステリの男の子、もれなくヤンチャですか?(笑) 母ちゃんはこんなに翻弄される(手がかかるともいいますね)ペットは初めてです☆ 文字通り 我が家を賑やかしにやってきてくれた銀次にはできるだけの気持ちを伝えていきたいとおもいます☆
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銀次の母ちゃん
at 2012-06-05 10:00
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たみすけさんへ♪
こんにちわ~♪♪ 叔父様がお亡くなりになったんですね。 お子さんへのお話はどの辺まで話せばいいのか、どこまで理解ができるのか、どんな言葉を選べばいいのか、気を使われたことだと思います。 核家族が増える前は同居のおじいさんやおばあさんたちが身をもって死を教えてくれてたそうですが、今の時代では子供が身近で死を体験する機会が少ないですものね。 どんなにショックな出来事でも真実を伝えることはお子さんにとって良いことだと思います。 大人と同じレベルでの解釈はできなくても死に対して過剰な怖れを持たず 生きる大切さを学ぶ機会にもなると思います。 ちゃんとお話したたみすけさん立派だと思います。
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かな
at 2013-08-30 19:13
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初めまして。
ペットロスで検索し辿り着きました。 実は愛犬がCT設備ある病院で殺されました。勿論そんな病院と獣医に託した私が悪かったのですが…後からわかった事は、触診と細胞検診でわかった病気に麻酔CT検査をし(確定は麻酔検査しかできませんが、老犬の身体考えるなら確定でなくてもいい。 実際確定前に抗がん剤投与迄された) 麻酔検査後、リンパ腫で、抗がん剤投与しないと夏は越せないと言われ、パニくった私は『なんでもするから助けて下さい』と犬殺し獣医に神頼みの如くすがってしまった。 麻酔検査し吐いた翌朝老犬に抗がん剤投与した犬殺し獣医。二週間苦しみ亡くなりました。
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かな
at 2013-08-30 19:21
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すみません続きます。今迄は獣医に突っ込むタイプで‥愛犬が4歳で手術した時も麻酔前も術中も麻酔覚める時も立ち会い、他にもせずに済む手術されそうになった時も自分の判断で回避できた。なのに一番大事な一番ミスをしてはならない老犬に間違った選択をし、初めて獣医を信じたが故に、愛犬の死を早めた。しかも酷い苦痛与えて…あの犬殺し病院の犬殺し獣医にかからなければ、今も隣にいてくれ…緩和治療で半年や一年は生きられた。その間、愛犬にもういいと言われるくらいベッタリし、制限なしに好きな物食べてもらい、あちこち連れて行き、胸の中で逝かせたかった。一度の抗がん剤で命奪われる事あると知らなかった私は親失格です
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銀次の母ちゃん
at 2013-09-02 16:13
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かなさんへ♪
メッセージ頂いて時間が経ってしまいごめんなさい。 とてもつらい想いをされたんですね。 納得のいく治療を受けさせてあげられなかったのは どうしても大きな悔いが残りますね。 『 なんでもするから助けてください 』 という思いは その立場に立った飼い主さんなら当然の願いだと思います。 その選択が愛犬を苦しめることにつながってしまったとなれば尚更深い悲しみだと思います。 病状や治療方法についての知識がないので難しい事がわからないのですが、説明不足な獣医さんや 飼い主さんへのケアができていない獣医さんによってペットロスを重くしてしまうケースも多いようです。 親失格だなんてことありません。 生きてほしくて ただそれだけを願って治療を託したかなさんのお気持ちは立派だったと思います。 きっとこの先も大きな傷となってご自分を責めてしまうと思いますが、同時に愛情をかけて育てた事、幸せを与え続けた思い出も思い出してください。 愛犬は辛かった時間より かなさんに愛された幸せな時間のほうが何百倍も多かったはずです。
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